印章の文化史 印章の起源Ⅲ(ヨーロッパにおける印章の歴史 NO.1) ギリシャで印章が盛んに使用されたのは、パルテノン神殿に代表されるギリシャ古典文化の黄金時代、ペリクレス執政期(B.C.443~B.C.429)アテネの全盛期とも言える時代です。 この頃から、いろいろな種類の珍しい貴石をはめ込んだ指輪型印章が現れました。 印章の用途は、鍵の代わりとしての封印で、ギリシャ劇の作品の中にも印章が封印として使用されている場面が出てきます。 ローマ帝国時代は、ギリシャの影響... 指輪型印章
印章の文化史 印章の起源Ⅱ(円筒印章の活躍と終焉) ボタン型のスタンプ印章の次に作られたのはシュメール人の四大発明の一つでもある円筒印章です。 円筒印章はその名の通り円筒状で、転がすことにより連続した文様を速やかにつけることができます。サイズは長さ1cm~6cm直径2~3cmで、材質は瑪瑙、クロライト、ラピスラズリ、大理石、ヘマタイト、貝、テラコッタなど様々なもので作られていました。 円筒印章が普及した背景には、交易活動の活発化があります。外部との... 円筒印章