印章の文化史 印章の起源Ⅳ(ヨーロッパにおける印章の歴史 NO.2) ローマ帝国崩壊後、印章を使う習慣は一時途絶えます。 11世紀末、カトリック教会諸国によって、聖地エルサレムをイスラム教諸国から奪還する目的で派遣された十字軍の兵士たちは、東ローマ帝国時代の寺院から、彫刻の施された貴石を略奪し本国に持ち帰りました。これらの貴石は始め、指輪・ペンダントなど装身具として使用され、印章としては使用されませんでしたが、その後の中世ヨーロッパにおいて王侯貴族がそれらの貴石を指... 封蝋 指輪型印章
印章の文化史 印章の起源Ⅲ(ヨーロッパにおける印章の歴史 NO.1) ギリシャで印章が盛んに使用されたのは、パルテノン神殿に代表されるギリシャ古典文化の黄金時代、ペリクレス執政期(B.C.443~B.C.429)アテネの全盛期とも言える時代です。 この頃から、いろいろな種類の珍しい貴石をはめ込んだ指輪型印章が現れました。 印章の用途は、鍵の代わりとしての封印で、ギリシャ劇の作品の中にも印章が封印として使用されている場面が出てきます。 ローマ帝国時代は、ギリシャの影響... 指輪型印章