印章の文化史 印章の起源Ⅶ(日本における印章の歴史 NO.2) 鎌倉時代に入ると、禅宗の興隆とともに中国から来た禅僧により、宋・元の文人印がもたらされ、僧侶間で印章が盛んに使用されます。 そして僧侶間に流行した印章は、南北朝時代あたりから花押の代わりとして用いられるようになり、それが戦国武将たちにも模倣されるところとなりました。 武家文書の中で印章を用いた文書は印判状と呼ばれるようになり、再び印章の使用が盛んになります。 しだいに将軍や諸侯などの表向きの印は別... 印鑑登録 私印 文人印
印章の文化史 印章の起源Ⅵ(日本における印章の歴史 NO.1) 日本においての印章の歴史はどのようなものだったのでしょうか? 中国の漢時代に光武帝より「漢委(倭)奴国王」と陰刻された金印が贈られたのが西暦57年。それから644年後の701年に、大宝律令が制定され、その律令の中には官印、公印を定める印章制度がありました。それは中国の隋や唐に倣ったものです。中国では、2世紀後半には上質な紙と朱肉の発明により、印章の需要が急速に広まっていました。 奈良時代後半になる... 官印 私印