印章の文化史
2018/04/18

印章の起源Ⅰ(印章の誕生)

印章の起源は、紀元前3500年頃の古代メソポタミア文明に遡れます。
メソポタミアのシュメール人によって作られた最初の印章は円形状のボタン型のものでしたが、そもそも印章は何のために作られたのでしょうか?

印章のはじまりは、集落の自治構成の中心となる守護神を祭る有力者(神官・王侯)の保護を受けるための献上品の奉納者を識別するためのしるしだったといわれています。

ボタン型のスタンプ印章の図柄は直線で構成されるシンプルなもので、材質はテラコッタ・黒曜石・クロライトなどでできていました。

使い方は、粘土で作った水がめなどに押して文様をつけたり、現在の封蝋(ふうろう)のように壺などの封印の役目(口を皮で蓋った壺を紐で縛り、その上から粘土を付け、そこに印を押す)を果たしていました。また、粘土板の契約書に捺印されているものも発見されています。

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